いろいろ

読んだ本の感想とか。男と男の膨大感情が好き。

「 meet,again. 」「アロー」「ハートの問題」

 

最近読んだミチ先生の本の感想をさっくり3冊ほど

 

 ・「meet,again.」

meet, again. (ディアプラス文庫)

meet, again. (ディアプラス文庫)

 

 

この本は「雪よ林檎の香のごとく (ディアプラス文庫)」のスピンオフです

読んでなくても読めると思いますが、読んでたほうがキャラが繋がるのでおすすめ

スピンオフって、作者さんが「本編知らなくても読めます」って書いてても明らかに読めないやろ…ってやつと本当に読めるやつとあって面白いですよね

大学生(栫)×生協のバイトくん(嵐)のカップリング……ですが生協のバイトというところはあまり重要ではない

初期のミチ先生っぽい、「感情を表に出さないヤバい攻め」と「普通っぽいまともな受け」って感じの2人でした、ちょっとナイトガーデンみがある(つまり好き)

嵐くんの実家が砂時計を作ってるという設定で、また珍しい仕事をネタにしてて面白かった

全体通して明るくないしラブラブ!みたいなやつじゃないんですけど、薄曇りで透明感のある感じがミチ先生さ全開でとっても美しかった〜

ミステリー要素あるのでどちらかというと膨大感情が好きな方におすすめかも

栫が嵐くんのことを「あなた」と呼ぶのがとても好きで……「あなた」呼びってたまらんよな

ミチ先生の小説にはやっぱりらら先生の絵がイチバン合っていると思うのは私だけなのだろうか

 

 

以下若干のネタバレ含みます

 

 

この本の大きなテーマは「砂時計」と「双子」ですね、意外と話が重かった……でも本当にお話がうまいな〜

これはギリギリネタバレじゃないと思ってるんですが、ゴーストハントみを感じました、てかゴーストハントだな(今更)

攻めは本当に受けのこと好きなんか……と不安だったけど、最後怒涛の展開で話が回収されていって気持ちよかったです、読み応えありました

双子の神秘っていくつになっても浪漫だな

終わり2Pくらいの文章がめちゃくちゃ好きです

 

 

 

・「アロー」  

アロー (幻冬舎ルチル文庫)

アロー (幻冬舎ルチル文庫)

 

 

突然転がり込んできた訳アリっぽい、しかも同級生らしい男(麦)×小さいバーの店員(草)

この本は景色というか背景の雰囲気がとても好きだった

下町みがあって、長屋のお家とか近所の温泉とか出てきたり、あと鬼灯がひとつテーマになっていて節目節目で出てきて和っぽい空気がとっても好き

出てくる料理や食べ物も美味しそうでたまらんかった……

和室に布団で寝るBL好きなので、そこもたまらんかったです

麦が謎の男でそれがどんどん分かっていくのが面白さと思いますが、攻めが既婚という設定と、受けが身内に恋心というアソートを出されるので地雷の方はご参考までに…(後にどっちもちゃんとしますが…)

途中までイラストのビジュアルと名前を真逆で読んでてプチパニック起こしたよ

 

 

以外若干ネタバレ含みます

 

 

麦の超集中力!めっちゃおもろかった

後半の短編の「双方生殺しって、やりまくるより不健全かもしれない」という文章が好きすぎて優勝しましたね

受けが黒髪でうじうじ内で悩んでるタイプなのを攻めが包み込むの好きなので、私はとても好きな二人でした……

私も株で家から出ないで稼ぎたいけど、頭悪いからムリや〜〜

途中で出てきたアイスコーヒーが美味しそうすぎて極寒の中めっちゃアイスコーヒー飲んだのと、桃がエロくてよかった

 

 

 

 

 ・「ハートの問題」

ハートの問題 (ディアプラス文庫)

ハートの問題 (ディアプラス文庫)

 

 

謎のお隣さん(サン)×高校生(ヨウ)、お隣さんラブ

これ、なんかミチ先生にしてはとても珍しい感じの本では!?と思いました

あんまり言っちゃうとネタバレしちゃうんですけど、ネタバレしないで読むのが楽しいタイプの本なのであんまり言えませんが……とても、キラキラ、していた!!(何?)

そしてライトな感じでするする〜っと読めました、ろむこ先生の絵も良かった〜

サンくんがふわふわお馬鹿さんな感じの攻めで、そこもミチ先生にしては珍しい気がする

でもやる時はやる男なギャップがたまらんのだよね…

割と女の子が活躍するというか出張ってくる本なので、濃厚なボーイズラブしか認めねえ!って気分のときに読む感じではないかもしれません

逆に、読みやすいし女の子も出てきて普通の本寄りなので人には勧めやすいかも

  

 

以下かなりネタバレ

 

 

サンくんがモデル、ヨウくんも芸能界での経験ありで、派手めな職業取り扱ってるのは珍しいな〜と思いました

ミチ先生が王道書くとこうなるのか…!って感じで興奮した、しかし後編の短編はもうお姉さんが主人公でしたね……

追い詰められる受け好きなので、逆隣の人から嫌がらせされて追い詰められるヨウくんにも興奮しちゃった

耀って漢字、選ばれし輝きビトの名って漢字でめっちゃ良いよな

あとさっそうと現れて焼き肉奢ってくれるしょう子さんが好きすぎる

トラウマ克服していく受けはいつどこで見ても最高だな〜

「記憶が飛ぶぐらいのエッチして」「……いいよ」でボルテージ吹っ飛びました

 

 

 

 

今日は成人の日でしたね

職場にも振り袖の女の子が来てて、綺麗で若さに溢れててとっても素敵でした

このご時世だけど、出会った方にはおめでとうございますって言えたしささやかなサービスも出来て少しは想い出になってくれてたらいいな〜

私は式にも行かなくて、振り袖も着なかったんだよな

黒企業で働いてたから貴重な休みは寝たかったのもあるし、まあハスってたのもあったし、お金無かったから振り袖に出してもらうお金勿体ないって思ってた

けど、祖父が亡くなったとき、こういうのって自分のためじゃなくて喜んでくれる人たちのために着るんだなって痛感して、見せてあげなかったのとても後悔して泣いたので、着ないつもりの方の心に少しでも引っ掛かったらいいなと思います

 

 

 

 

2020年読書まとめ

気付いたら年が明けていました…あけましておめでとうございます

去年は(も)結局あんまり感想文書けなかったから、今年はもっとこう…気合入れずに気軽にさらっと書いていきたいな…と思います

 

私、「恋敵と虹彩~イエスかノーか半分か 番外篇2~ (ディアプラス文庫)」の皆川竜起が富久男選びに走る短編が好きすぎて、年末年始とりあえずこれ読まなきゃいけない身体になってしまったんですよね

でもこれ2巻なうえスピンオフなので、みんなイエスかノーか半分かシリーズを読もう。

 

暮に十二国記の短編の先行配信がやっとされたんですけど、全人類読みました??

ネタバレしないのでご安心を

本当に本当に本当にヤバすぎて、この世から除籍してしまいました

「戴の落穂拾い」とは聞いていたけど、いうて200%くらいいつも通り市井の民の話やろ…とタカをくくっていたので完全に不意打ち死(市井の民の話:丕緒参照)

なんというか十ウン年待ったアンサーとして完璧すぎて…

本当に生きててよかったよ…白銀の発売時よりも格段に生きてて良かった…と思いました

そんなこんなで、私の人生だったジャンルが完全に“最終回”だったので、いま完全に燃え尽きています

今まで何とかなる戴を見届けるのを目標に生きてたとこあるので…この先の人生が長すぎて目眩しそう

まあ短編集まだ刊行されてないんですけどね…

 

 

毎年、自分が読んだ本を記録して何冊くらい読んだかかる〜くまとめてるんですけど、なんか振り返ってみようと思います

 

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2020年の読書メーター
読んだ本の数:60
読んだページ数:19597
ナイス数:2

アロー (幻冬舎ルチル文庫)アロー (幻冬舎ルチル文庫)
読了日:12月26日 著者:一穂 ミチ
meet,again. (ミート・アゲイン) (ディアプラス文庫)meet,again. (ミート・アゲイン) (ディアプラス文庫)
読了日:12月05日 著者:一穂 ミチ
翼あるもの 下翼あるもの 下
読了日:11月30日 著者:栗本 薫
翼あるもの 上 生きながらブルースに葬られ翼あるもの 上 生きながらブルースに葬られ
読了日:11月06日 著者:栗本 薫
ジェントルマンジェントルマン
読了日:10月21日 著者:山田 詠美
きらきらひかるきらきらひかる
読了日:10月16日 著者:江國 香織
真夜中の天使 下真夜中の天使 下
読了日:10月12日 著者:栗本 薫
真夜中の天使 上真夜中の天使 上
読了日:10月04日 著者:栗本 薫
陰陽師 (文春文庫)陰陽師 (文春文庫)
読了日:09月29日 著者:夢枕 獏
かもめ食堂 (幻冬舎文庫)かもめ食堂 (幻冬舎文庫)
読了日:09月17日 著者:群 ようこ
黄金の王 白銀の王 (角川文庫)黄金の王 白銀の王 (角川文庫)
読了日:09月15日 著者:沢村 凜
つないで イエスかノーか半分か番外篇4 (ディアプラス文庫)つないで イエスかノーか半分か番外篇4 (ディアプラス文庫)
読了日:09月03日 著者:一穂 ミチ
キラキラ共和国キラキラ共和国
読了日:08月26日 著者:小川 糸
発育乳首 (ラヴァーズ文庫)発育乳首 (ラヴァーズ文庫)
読了日:08月19日 著者:秀 香穂里
愛讐の虜 (ラヴァーズ文庫)愛讐の虜 (ラヴァーズ文庫)
読了日:08月15日 著者:バーバラ片桐
烏百花 蛍の章 八咫烏外伝烏百花 蛍の章 八咫烏外伝
読了日:08月14日 著者:阿部 智里
弥栄の烏 (文春文庫)弥栄の烏 (文春文庫)
読了日:08月04日 著者:阿部 智里
図書館の魔女 烏の伝言図書館の魔女 烏の伝言
読了日:07月23日 著者:高田 大介
不時着する流星たち不時着する流星たち
読了日:07月22日 著者:小川 洋子
三国志 第1巻 桃園の巻三国志 第1巻 桃園の巻
読了日:07月15日 著者:吉川 英治
玉依姫 八咫烏シリーズ 5玉依姫 八咫烏シリーズ 5
読了日:07月10日 著者:阿部 智里
空棺の烏 八咫烏シリーズ 4 (文春文庫)空棺の烏 八咫烏シリーズ 4 (文春文庫)
読了日:07月09日 著者:阿部 智里
黄金の烏 八咫烏シリーズ 3 (文春文庫)黄金の烏 八咫烏シリーズ 3 (文春文庫)
読了日:07月06日 著者:阿部 智里
烏は主を選ばない 八咫烏シリーズ 2 (文春文庫)烏は主を選ばない 八咫烏シリーズ 2 (文春文庫)
読了日:07月01日 著者:阿部 智里
ツバキ文具店ツバキ文具店
読了日:06月16日 著者:小川 糸
図書館の魔女(下)図書館の魔女(下)
読了日:06月14日 著者:高田 大介
図書館の魔女(上)図書館の魔女(上)
読了日:06月06日 著者:高田 大介
若葉のころ (集英社文庫)若葉のころ (集英社文庫)
読了日:06月06日 著者:長野 まゆみ
彼等 (集英社文庫)彼等 (集英社文庫)
読了日:06月02日 著者:長野 まゆみ
碧空 (集英社文庫)碧空 (集英社文庫)
読了日:05月30日 著者:長野 まゆみ
白昼堂々 (凜一シリーズ) (集英社文庫)白昼堂々 (凜一シリーズ) (集英社文庫)
読了日:05月27日 著者:長野 まゆみ
東の海神(わだつみ) 西の滄海 十二国記 3 (新潮文庫)東の海神(わだつみ) 西の滄海 十二国記 3 (新潮文庫)
読了日:05月26日 著者:小野 不由美
少年陰陽師 まじなう柱に忍び侘べ (角川ビーンズ文庫)少年陰陽師 まじなう柱に忍び侘べ (角川ビーンズ文庫)
読了日:05月18日 著者:結城 光流
溺れてみてよ (幻冬舎ルチル文庫)溺れてみてよ (幻冬舎ルチル文庫)
読了日:05月16日 著者:崎谷 はるひ
愛されててよ (幻冬舎ルチル文庫)愛されててよ (幻冬舎ルチル文庫)
読了日:05月15日 著者:崎谷 はるひ
少年陰陽師 おどみの殿でこころざせ (角川ビーンズ文庫)少年陰陽師 おどみの殿でこころざせ (角川ビーンズ文庫)
読了日:05月14日 著者:結城 光流
少年陰陽師 けがれの汀で恋い慕え (角川ビーンズ文庫)少年陰陽師 けがれの汀で恋い慕え (角川ビーンズ文庫)
読了日:05月13日 著者:結城 光流
風の海 迷宮の岸 十二国記 2 (新潮文庫)風の海 迷宮の岸 十二国記 2 (新潮文庫)
読了日:05月06日 著者:小野 不由美
天使のささやき 2 (リンクスロマンス)天使のささやき 2 (リンクスロマンス)
読了日:05月05日 著者:かわい 有美子
天使のささやき (リンクスロマンス)天使のささやき (リンクスロマンス)
読了日:05月01日 著者:かわい 有美子
上海 (幻冬舎ルチル文庫)上海 (幻冬舎ルチル文庫)
読了日:04月24日 著者:かわい 有美子
翠葉は愛で煌めく翠葉は愛で煌めく
読了日:04月23日 著者:和泉 桂
蜜は夜よりかぎりなく (角川ルビー文庫)蜜は夜よりかぎりなく (角川ルビー文庫)
読了日:04月21日 著者:崎谷 はるひ
垂直線上のストイシズム (角川ルビー文庫)垂直線上のストイシズム (角川ルビー文庫)
読了日:04月21日 著者:崎谷 はるひ
平行線上のモラトリアム (角川ルビー文庫)平行線上のモラトリアム (角川ルビー文庫)
読了日:04月21日 著者:崎谷 はるひ
恋は上手にあどけなく (角川ルビー文庫)恋は上手にあどけなく (角川ルビー文庫)
読了日:04月16日 著者:崎谷 はるひ
夢はきれいにしどけなく (角川ルビー文庫)夢はきれいにしどけなく (角川ルビー文庫)
読了日:04月13日 著者:崎谷 はるひ
左近の桜 (角川文庫)左近の桜 (角川文庫)
読了日:04月11日 著者:長野 まゆみ
キスは大事にさりげなく (角川ルビー文庫)キスは大事にさりげなく (角川ルビー文庫)
読了日:04月09日 著者:崎谷 はるひ
白銀の墟 玄の月 第四巻 十二国記 (新潮文庫)白銀の墟 玄の月 第四巻 十二国記 (新潮文庫)
読了日:03月28日 著者:小野 不由美
白銀の墟 玄の月 第三巻 十二国記 (新潮文庫)白銀の墟 玄の月 第三巻 十二国記 (新潮文庫)
読了日:03月24日 著者:小野 不由美
白銀の墟 玄の月 第二巻 十二国記 (新潮文庫)白銀の墟 玄の月 第二巻 十二国記 (新潮文庫)
読了日:03月10日 著者:小野 不由美
白銀の墟 玄の月 第一巻 十二国記 (新潮文庫)白銀の墟 玄の月 第一巻 十二国記 (新潮文庫)
読了日:03月02日 著者:小野 不由美
黄昏の岸 暁の天 十二国記 8 (新潮文庫)黄昏の岸 暁の天 十二国記 8 (新潮文庫)
読了日:02月14日 著者:小野 不由美
甘い口づけ (リンクスロマンス)甘い口づけ (リンクスロマンス)
読了日:02月06日 著者:妃川 螢
図南の翼 (となんのつばさ) 十二国記 6 (新潮文庫)図南の翼 (となんのつばさ) 十二国記 6 (新潮文庫)
読了日:01月23日 著者:小野 不由美
風の万里  黎明の空 (下) 十二国記 4 (新潮文庫)風の万里 黎明の空 (下) 十二国記 4 (新潮文庫)
読了日:01月18日 著者:小野 不由美
たくらみは美しき獣の腕で (幻冬舎ルチル文庫)たくらみは美しき獣の腕で (幻冬舎ルチル文庫)
読了日:01月11日 著者:愁堂 れな
風の万里  黎明の空 (上) 十二国記 4 (新潮文庫)風の万里 黎明の空 (上) 十二国記 4 (新潮文庫)
読了日:01月11日 著者:小野 不由美
東の海神(わだつみ) 西の滄海 十二国記 3 (新潮文庫)東の海神(わだつみ) 西の滄海 十二国記 3 (新潮文庫)
読了日:01月05日 著者:小野 不由美

読書メーター

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年60冊はまあまあくらいですかね

漫画は抜いてます

一昨年かその前あたりに120冊くらい読んで、それはめちゃくちゃ読んだ年でした

仕事以外ほぼ読書してた(しかも9割BL小説)

しばらくBLや男と男膨大感情小説以外読みたくない!って年が続いてたんだけど、去年から久しぶりに普通の小説を解禁しました

 

十二国記読み返してた途中で年をまたいだので最初の方は十二国記読んでるな

十二国記は短編ひとつだけ…とかこのシーンだけ…とかちょこちょこ読んでるけど、記録には最初から最後まで読み終えたやつしかカウントしてないんですよね

繋げたらもっとある気がする

 

BLは!白鷺シリーズ!面白かった〜

崎谷先生は本当にBL小説がうまい

個人的に高永先生の絵が大好きなので、まさに夢のコラボだったな

このシリーズを最初に白鷺シリーズってつけた人、天才だと思いません?

タイトルに白鷺まったく関係ないのにな…と思ってたらそこか〜!みたいな

あと私はスピンオフのカップリングのニンゲンなので、スピンオフの2人が最高でしたね

受けが男前すぎて萌え…とは…みたいな哲学になりかけましたが

溺れて〜と愛され〜は一応じえおみと繋がってると知らず、慌てて読んだ

 

かわい先生の「上海」はマジでサイコーでした。

大好きな亜細亜…大好きな時代設定…大好きな主従…それにかわい先生の繊細な文…

去年読んだBLでどうしても一冊大賞決めろって言われたらこれかも

天使のささやきも好きでした

平河寮シリーズ、買ってはいるんですが積んでるのでそのうち読みたい

 

あとミチ先生の「つないで」!!

も〜相変わらず最高でしたね〜

したさかのオトナな感じたまらんっていうかヤバい奴な栄を丸ごと愛してる設Pが最強過ぎる。

ミチ先生の本、好きすぎて一気に読むと人生の楽しみが少なくなるからちょこちょこ読んでたんですけど、年末からついに崩しはじめました

全部読んだら全巻まとめブログかきたいよね

 

長野まゆみ先生の本も好きで左近の桜とかは好きな話だけ何回も読んだりしてるんですけど、凜一シリーズをちゃんと全部順番に読み返したの久しぶりだった

やっぱりとてつもなく好きです

原点だし、これになりて〜って何回読んでも思う

 

普通の本部門だと、図書館の魔女をついに読んだな…読んだね…

ずっと気になって面白いとも聞いてて、コロナで閉まってた図書館開いた瞬間に借りに行きました

いや本当に言葉!言葉のおもしろさを言葉というツールでこれでもかというくらい浴びせられて…ほんっとーに面白かった

世界観は異世界ファンタジーだけど、流行りの転生!とかチート!とかを言葉!で蹴散らしてて本当に最高でしたね。

長かったけど一瞬だったな

1冊600Pくらいあって、文庫にしたら4冊とかなので実質プラス5、6冊してもいい気がする

図書館の魔女の息抜きに凜一シリーズとBL読んでました

 

あと八咫烏ですね

これも気になってて…やっと読みました

1巻だけ何年か前に読んでいて間空けて今年続きを読んだんですが、1と2はあれですね、セットで読まなきゃダメなやつでしたね

セットで読んでください

主従大好物なので、殿下と雪哉少年アツかった…

あと玉依姫がすごいぶっこみ方ですんげ〜と思いました

中華ファンタジーは結構あるけど、日本舞台ってあんまり無いよな

 

日本舞台のファンタジーといえば、「黄金の王 白銀の王」、めちゃくちゃサイコーだった。

男と男膨大感情部門、堂々の1位

久しぶりにサイコーな男膨大感情小説を読みました

もっと読みたい…と思ったけど、逆にあれだけのページ数で綺麗にまとまっててすごかったな

義兄弟!?と思ったけど読み進めてなるほどそういうやつね。となったので、血が繋がってるのが地雷な方でもお楽しみ頂けると思います

というか下手なそういうの読むよりよっぽど面白かった

ラストもね〜美しくてね〜理想の形でね〜最高だったな…

 

ありとあらゆるBL小説や男膨大感情小説を漁ってきたのですが…ついに栗本薫先生まで辿り着きまして…

元祖JUNE小説真夜中の天使、読ませていただきました

閉架図書、書庫から出してもらいましたよ…

いや本当にすごかった

こんなの最初にして最後すぎて、腐女子は誰もこの領域には辿り着けん…という“敗北”を感じました。

お陰で昭和アイドル芸能業界から興味が帰ってきません

真夜中〜と翼〜は同じ登場人物が出てきたりするんですけど、違う世界線の話なんですよね

そういう使い方もまた面白くて、エヴァかな?の顔になった…いや逆か。

「朝日のあたる家」は買ってあるんですけど、あまりにも濃厚で胸焼けしてるので一旦休み中

今西良シリーズも全部読んだらまとめたいな〜

本が古すぎてネットにあんまり情報落ちてないんですよね…待っててね、私が後世に遺してあげるから…

 

あとは嘯風館シリーズの最後(翠葉)やっと読めたり、人にあげたことあるけど読んでなかったツバキ文具店読んだり、江國香織先生の男膨大感情小説あるって知らなくて慌てて読んだり、思春期ぶりに李歐読んだり…

 

ツバキ文具店めっちゃ良かった、泣きました

鎌倉がもう好きだから…鎌倉…憂鬱な朝読みてえ…

江國先生は昔あらかた読んだのに、きらきらひかるは読んでなかったのか全然知らなくて…江國先生が書く男と男!って感じで最高だった

不時着する流星たちもとても好きな短編集だった、ちょっと不思議でふわっとダークな感じ

そういえば昔短編集って苦手だったんだけど、いつから好きになったんだろう?

ずっと読んでたいから途中で切ってほしくない!って思ってたな

今は短編集こそ難しい…と思ってます

 

今年も積んでる本崩しつつ、BL読みつついきたいです

金椛国とか積んでるし、あと毎日晴天!の新装版を揃えようと思っています

えつみせんせ〜の絵が好きなもので…

 

 

 

 

昔、読書感想文の宿題を提出したときに、先生に「そんなに本読むのに作文うまくないんだね」って言われて、あー私って書くのうまくないんだなーって思って生きてきたんだけど、結構呪縛だったなーと思って

だからちょっとだけ描けた絵を描いて妄想を発散してきたんだけど、絵は別に上手いって訳じゃないし、まわりに上手い子もっといて、自分のレベルってたかが知れてる

と自覚しながら描いてて

まあ絵は楽しくて描いてるからそれは良いんだけど

あのときの先生の言葉が引っ掛かってなかったら、自分はもっと文を書いてたかもしれないなーとふと思って、不思議な気持ちになります

文を書きたいけど、いざ書こうとすると下手なりにもずっと描いてた絵や漫画とは違って勝手が分からなくて、いつも足踏みしちゃう

絵はなんかこう…やり方が分かるんだよね〜画面にどうやって表したらいいか、を考える勝手がわかるというか…

昔から、音楽とか絵とか本とかどれもそれなりに好きで、それなりに手を出すんですけどどれも突出して出来るようなものって一つもなくて、ぜ〜んぶ出来ないよりは出来るけど出来る人よりは出来ないみたいな中途半端で、ほんとだめだな〜

なんか1つくらい、胸張って自分で自覚できるくらい上手だよ!って思えてあげられたらいいのにな〜

なんて思いつつ、今年も読書してまいります

ボーイズラブがいちばんすき!!!!(大声)

 

 

「アンティミテ」

 

 

アンティミテ (ディアプラス文庫)

アンティミテ (ディアプラス文庫)

 

 

 

「アンティミテ」読みました。

久しぶりのミチ先生の新刊…!今回もめちゃくちゃ良かったです。

ミチ先生の地の文が大好きだ〜。

静かで息をつめた勢いがあって、でもあつくて、言葉に乗せると句読点が無い喋りというイメージ。

言葉選びは繊細で…とにかく好きだ。

 

 

ひつじの鍵 (ディアプラス文庫)

ひつじの鍵 (ディアプラス文庫)

 

「ひつじの鍵」に出てきてた和楽くんのお話、以前刊行された「ひつじの鍵」のスピンオフです。

スピンオフですが、これだけで全然読めます。

 

以下はネタバレしてます。

 

絵について、「書く」人と「売る」人の物語でした。

才能と、才能に値段をつけて売る人。

和楽くんはギャラリストで、仕事で行った高校の踊り場で1対の絵に出会って、その絵に魅入られて話が展開していきます。

その絵の作者、群は美大に行くわけでもなく仕事しながら趣味程度に1人でぽつぽつ絵を描いていて、そこを和楽くんに見つかる…いや和楽くんの情熱と執念というか運命というか…とにかく見つけてしまったという。

そして郡はとんでもない才能の持ち主という。

 

まず、至るところに名作の絵が出てきてとても楽しいです。

小説で絵の事読むのって不思議な気分になりますね。

絵の説明、というのは何というか…絵の本質みたいな所の正反対を行っている気がするのですが、和楽くんもきっとこういう微妙な気持ちを抱えて仕事してるのかな〜と思います。

好きで、すごくすごく好きで、きっと絵って感じるものなのに言葉で説明する、ことを得意とする矛盾というか…

でも説明という表現が和楽くんの本質、特徴というか…彼らしい所だとも思います。
モネの睡蓮、葛飾北斎モナリザ、落穂拾い、星月夜……知ってる絵から知らない絵までたくさん。

読みながら、どんな絵なのかな〜って検索すると言ってる事がわかって楽しいし、知ってる絵だとまたわかる!ってなって楽しい。

 

そしてタイトルにもなっている、ヴァロットンの「アンティミテ」。

私、恥ずかしながらこの絵…というか版画のことは知らなくて読み終わって検索してみたんですが、すごく……何というか、「やらしい」かったです。

アンティミテ、は「親密さ」の意。

群いわく、この連作を寝室に飾ってる人間、「大人って感じ」がしすぎる……和楽くん…

黒と白だけなのがまた、シンプルでコントラストが効いてて、それでテーマがどんと効く感じで…

私もこの版画、黒の空間の使い方がものすごく好きです。

そこにそんな黒を置くのか…と興奮した。

男と男の話なのに、男と女のいろんな「やらしい」を題材にしたテーマの連作、と同じタイトルにするなんて……やらしいな〜!

でも『アンティミテ』、連作それぞれのタイトルを見るとなんとなくこの本と合っているな〜と思います。

読んだ方はぜひ検索してほしいな。

 

『アンティミテ』含め、「ナビ派」と呼ばれる派らしいです。絵は好きなので気になって、ちょっとだけ調べてみました。

「見えるまま」、見えた景色の色や風景をキャンバスに忠実に再現するのではなく、赤く見えたと思ったら赤く塗る、青く見えたと思ったら青く塗る、というように、「作者が感じたまま」を表現した派らしい。

日常のひとコマ、みたいなシーンの絵が多いのに、ベタ塗りで明らかに現実世界ではない、「絵」でしかない世界の絵…が多い。ちょっと調べただけですが。

と同時に「目には見えないもの」…神秘性というか、神様的というか…ちょっと精神世界みたいな所があったりして、この日常感とのコントラストがすごく不安で不気味になる絵達の派だな…と思います。

 

「『見えるまま』って『分かる』ことから縛られない意味」「赤ん坊がこの世を見た時の景色」、と群が作中で言っていたのですが、まさにこれだな〜と思いました。

「『見えるまま』だけが本物じゃない」、「『見えるままも』十人十色」…見えるままを切り取って名前をつけていくことも美しい1つですが、「なんかすげえ」みたいな感情もまた美しいことの1つですよね。

上はふたりの会話の一部なのですが、才能で描いてるタイプ群、の絵に対するスタンス、みたいなものが、和楽くんの言葉によって表現されていっていてとても素敵でした。

絵を通じてふたりのアンティミテがどんどん近くなっていって。

なんかちょっと硬い和楽くんと柔らかい群が、絵という共通点を通じて親密さを増していくの、とってもとっても良い……

 

羊くんが出てきたのも良かった。

魔法使いさんと相変わらずみたいで安心しました。

 

群は和楽くんに対して自分なりの「アンティミテ」、を描いたんですが、まあその絵は色々あって和楽くんの手元には無くなってしまって。

でももっといいアンティミテを描くしかないと思った、っていうのがめちゃくちゃ良いです。

ふたりの親密さは限りなく近くなっていって、でも完全にくっついてしまうわけじゃなくて、限りなく、アンティミテを描くたびに近さが更新されていくのが素晴らしいな…。

 

絵って、結局はその人の好みだと思うんですけど、和楽くんに刺さってしまったんだよな、郡(の絵)が…

才能に惚れてしまう事って、その人に惚れてしまう事と同意義だと思います。
群だから群の絵で、だから和楽くんに刺さって、どのピースが欠けてもふたりのアンティミテにはなり得ない、男と男…

群の才能の全てをもって和楽くんに近づいていく、それ以外の方法でなく、絵という方法で、絵でないと駄目で…

二人なりのアンティミテを描きながら、永遠に更新しながら限りなく近づいて、なりに行ってほしいなと思います。

ふたりのアンティミテに。

 

ペーパー、小話、同人の新刊の「群青」、ひととおり浴びたのですがとても良かった…

群青、群が最初に描いた「アンティミテ」を見に行くのですがめちゃくちゃオシャレで……よい……(語彙力が無い)

絵はねえ、良いですよねえ。

描くにも見るにも全部己との戦いと対話って感じで、自由で辛くて楽しくて、昔の人も絵を描いてたんだな〜と思うと不思議な感じがします。

 

読んだ本たくさんあるのに全然感想かけてない。

最近はVIPシリーズやブルーサウンドシリーズを読んで、ハチャメチャに良かった。
あと最近のカジノ誘致の話を見て、ノーモアベットじゃん!と興奮しています。

 

 

「清澗寺家シリーズ」

暑すぎる…五月なのに…しんでしまう……

 

今までいろいろBL小説を読んできたのですが、最近清澗寺家シリーズの存在を知りました。

そして、今までどうして知らなかったのか…と本当に驚きました。

とっっっっても面白くて…。

シリーズ全巻13冊、2週間程で一気読みしてしまいました。

もう本当にさいこうで…最高でした…。

なので感想を記そうと思います。

 

 

清澗寺家シリーズは和泉桂先生の著で、完結済のシリーズです。

大正~昭和初期を舞台に第一部8冊、第2部5冊の計13冊。

清澗寺家という華族の一族のお話です。

ドラマCDも出ていて、このドラマCDのキャスティングがまた「覇権」って感じで最高です。

 

 

まずボリューム!

リンクスロマンスから発行されているんですが、どの巻も新書サイズ2段組み250p越えでボリュームが満点です。

読み応えがすごい。これだけでまずテンションが上がります。

新書サイズ2段組み小説、大好き。

 

そして時代設定。

大正~昭和初期の、濃厚な日本が舞台で…

華族とか子爵とか、そういうのが好きな私にはたまらなかったです。

この頃の混沌とした日本が本当に好きなので…。

清澗寺家シリーズは冊数と共に時代も一緒に進んでいくので、2週間で大正~昭和初期を駆け抜けました。

 

 

どのカップリングも本当に全部好きだったのですが、やっぱり特に和貴×深沢と伏見×冬貴はすごかった…すごかったですね…。

こんな関係言葉にできるんだ…と、本当に感動しました…。

情事シーンも濃厚で、というか全体的にずっとエロいです。

ハッピー!ラブラブ!ではないので、明るいのが好きな方にはあまりハマらないかもしれませんが、暗くてドロドロしてて、退廃的なのが好きな方にはたまらないと思います。

本当に大河ドラマです。

 

 

以下は発刊順に並んでいます。

個人的には発刊順に1から順番に読むのをおすすめします。

 

 

 

 1巻、真面目で穏やかな使用人・遼一郎×清澗寺家長男・国貴。

国貴は長男で、エリート軍人でもあります。

2人は小さい頃から身分がありながらも仲良く遊んだりしていたのですが、ある事故で引き離されてしまって。

忠誠心と恋心の狭間、埋められない身分、お互いの立場、行き場のない気持ち、そして駆け落ち…

全部大好きな単語で構成されている一冊…

プライドと長男という立場から逃れられない国貴と、それを包み込むような遼一郎…。

優秀で美麗な華族の軍人の唯一の弱みが愛した男なの、たまらなくないですか?

真面目だったのに思い切った大胆なことする長男、「わかり」でした。

真面目な長男ってそういうとこあるよね。(そうなの?)

 

 

 2巻、温厚(…)な秘書の深沢×清澗寺家次男・和貴。

この二人はほんと~~にすごいです。

支配と被支配の究極と真髄を、見れます…。

特に和貴は、脆くて儚くて繊細で、ギリギリの均衡でこの世に繋ぎ止められている、美しくてものすごい存在で…。

ただの淫乱じゃん…って思う方も居ると思うんですが、私はそうは思わなかったです。

深沢君に支配されることによってこの世に繋ぎ止められていて、それをプライドは許さなくて否定しながらも受け入れて喜んでいて、でも愛されると今度は嫌われてしまう事が怖くなって、愛されても愛されても足りない、寂しい存在なんですよね…。

深沢君もそんな和貴を愛していて…愛すと愛されるが歪んでいる2人……

でもそんな二人が支配と被支配で成り立ってこの世で生きようとするのが、とっても美しいです。

 

 

3巻、 貴族のクラウディオ×清澗寺家三男・道貴。

作者さんも言っていたのですが、このシリーズの「陽」カップルです。

クラウディオは清澗寺家に恨みというか…因縁があるんですけど…一族と一族の因縁…それを乗り越えた愛…です。

冒頭のダンスシーン、おとぎ話の王子と姫か?って感じでした。

道貴くんは明るくてでも頭もよくてちゃんと考えてて、ほんとうに良い子だな~!

基本的には明るいというか平和(平和?)な二人でほっこりします。

クラウディオのキャスティングが諏…部なのを見てから、彼のセリフが諏…部でしか再生されなくて面白くて大変だった。

諏…部の横文字はわかる…でしかない。

 

 

4巻、政界の裏で活躍する、冬貴に魅入られた伏見× 清澗寺家当主・冬貴。

この二人もほんと~~~に……すごい…

冬貴は当主のくせにとにかく淫乱で、男女誰彼かまわず寝る男で、口数も少なくて何を考えているのかわからない絶世の魔性の美貌男です。

伏見はそんな冬貴に出会って、魅入って魅入られてしまって、冬貴に翻弄されて、でも切ることは無くずっとずっと……

冬貴がまた…言葉にしないけど伏見の事を想ってるのが本当に良くて…

冬貴にとって唯一「あたたかい」存在の伏見…

微妙で、微妙で繊細すぎる関係で、冬貴が誰彼かまわず寝るのとか、伏見の1人で考えすぎて苦悩する所とか、ダメな人も多いと思うんですが、理解できる脳みそで本当に良かったと感謝しました。

 

 

 5巻、陸軍軍人の浅野×妓楼を経営する天佑。

浅野は1巻で登場して、国貴を追う存在の軍人です。

一方天佑は何か秘密がありそうな、強気で美人な、ちゃんと男として美しい男。

上海が舞台で、中華が舞台な苛烈な男と男!が好きな人にはたまらないな~と思います。

全部言葉にすることが美しい訳ではない、というか…

言葉にしなくても目と目で語り合う関係というか…

男と男、ですね…

番外編的な内容なので、読み飛ばしてもまあ問題ないかな?と思います。

 

 

 6巻&7巻、上下で一部の完結編。

上では和貴と深沢、伏見と冬貴が読めます。

和貴と深沢の…海辺の…シーンが…お互いに生きる理由を見つける男と男…最高。

あとプレイがすごい…いつも濃厚なのが見れます。

伏見と冬貴も、冬貴の賢い所が見れて最高です。

伏見が駆け付けたシーンの冬貴、さぞ凄絶な美しさだったんだろうな…

後この二人、キャストが遊佐×神谷なんですけど、調べれば調べるほど「とにかくエロすぎてヤバい」という感想しか出てこなくてすごい。

 

下は国貴×遼一郎とクラウディオ×道貴が見れます。

国貴くん…本当に良かった…(泣)になった。

愛を取って一生追いかけられる立場になるの、幸せだけど消耗するんだろうなあ…

この二人は本当に…一途で不憫です…でも代償なんだよね、2人で居る事への…

道貴くんもいろいろと悩みながら、日本人という人種の差に苦悩しながら成長している姿が見られて、涙です。

戦争で自国が敵になるかもしれないとわかっても、愛する人と外の国で生きる覚悟をしたんだなあ…

国貴をずっと探して…本当にまっすぐでいい子だ…

4カップルみんな見れて、満足感がすごいです。

 

 

 8巻、美貌の医師の貴将×君主の暁成。

清澗寺家のルーツのお話。

番外編なので飛ばしても大丈夫です。

個人的に平安が好きなので、それだけで楽しかった…

清澗寺の呪いというか、一族の謎というか、根底の部分を知れます。

 

 

 

9巻&10巻、時代が和貴の養子の2人にうつります。

双子の弘貴と泰貴、それぞれ闇市で活躍する曽我×弘貴と、家庭教師の帝大生藤代×泰貴。

2つのカップリングが同時進行するので、読み足りなかった感もありますが…

和貴とかも出てくるので、みんなの様子もわかって楽しいです。

弘貴は、もう家を終わらせたいと願っている和貴が己の「こうなってはいけない」という戒めをもとに、理想を存分に反映させてしまった存在で…なのに皮肉にも、とても清澗寺に育ってしまって…

イイ子な弘貴くんと曽我の2人はこの一族の中でも珍しくめちゃくちゃぴゅあぴゅあカップルかなと思います。

ていうか他が濃すぎるんだわ…

泰貴は清澗寺で育たなかった子で、スれてて自分を何でもできると思い込んでいる子供で、見ててちょっと恥ずかしくなっちゃうような生意気な子です。

藤城くんに教育(意味深)されていくんですが。

この二人も雰囲気は調教っぽいけど、めっちゃピュアな2人だな~と思います。

和貴の子育ても垣間見れます。

 

 

 11巻、ロシアの血を引く黒田親子×和貴の養子、清澗寺家長男・貴郁。

これだけでも読める!って書かれているけど、私は順番に読んじゃったのでこれだけで読めるか…?になってしまった…。

貴郁くんは一人だけ養子なんですけど、上2冊では詳しく語られず謎な存在だったのでこの巻で色々判明してほお~となりました。

和貴は本当に罪な男なんですよね…。

貴郁はメンタル的な部分ではとっても和貴に似てるんじゃないでしょうか。

血という意味では双子より清澗寺が濃いってことですもんね…。

彼なりに幸せな場所を見つけて良かったと思います。

私、親子とか3pあんまり得意じゃないんだど、何とか読めました!

といか圧倒的文章力で読ませてくれました。

 

 

 12巻&13巻、最終巻。

一部で出てきたみんなのその後が読めます。

まず表紙が美しすぎる…そして下の口絵が好きすぎる…。

特に和貴編がね、エロすぎてびっくりしてしまいますね。

本を読み始める時、なんとなくパラパラ見ておいてどんな内容か確認しておくんですけど、我慢できなくて先を読んでしまいました。

強い(強がってる)男が、死にそうに消耗してしまうの大好きなので……

時代が進んで、国貴とかも本当に……本当に良かった……

もう本当に大河ドラマで…

ここまで読んできて満足しかない…終わってほしくない…と泣きながら読みました…

 

 

本当に本当に読ませてくれるシリーズで、時代、雰囲気、作風、全部全部マッチして、本当に素晴らしかったです…

どうして今まで出会わなかった…?と同時に、出会って…しまった…という気持ち…

一冊読むごとに男と男・膨大感情偏差値が1億くらいずつ上がっていって、最終的に13億上がりましたからね。

本当に出会えてよかったです!

 

 

「きみが好きだった」

感想が追いつかない!
漫画の感想も書きたいけどなかなか…キーボードじゃないと厳しいですね…
魚住くんシリーズ、5は手に入ったのに4が手に入らなくて生殺しをくらっています…早く読みたいよ〜…
 

 

きみが好きだった (キャラ文庫)

きみが好きだった (キャラ文庫)

 

 

 
 
軽くネタバレしてます。
 
 
きみが好きだった、書店で平置きされていて気になって手に取りました。
凪良先生はめちゃくちゃ有名ですが、実はちゃんと読んだのは初めてで…パラパラ見てて作風は知ってたんですが…
凪良先生×宝井先生ってスーパータッグすぎない?
執筆先生×挿絵先生の組み合わせが「最強」すぎてウワ〜〜最高〜〜!!ってなること結構あるんですけど、商業BL小説嗜んでない方に言っても通じない、つまりほぼ通じないので、すんごいもどかしいです。この本もそんな1冊…
単行本で刊行されたものの文庫版です。
知らずに買いましたが。
 
 
主要の人物が3人いて、3人の関係の話です。いわゆる三角関係。
次々付き合う人が変わるモテる諏訪と、諏訪とはとこ関係で主人公の高良と、1つ先輩でヤンキーとウワサの、でも優しい真山。
諏訪くんと真山が付き合ってるんですけど、高良も真山に恋心を抱くようになって。
前半は高校時代の話、後半は成長して大人になってからの話で大きく分かれています。
 
 
前半は高良が付き合ってる2人を見る形で書かれてるんですけど、思春期の若くて苦くて愚かな、この世には願っても手に入らないものがあるっていう現実を突きつけられるような…まさに青春の1ページって感じです。
高校時代の想い出……どんなに好きでも手に入らない、しかもそれは同性の男で、「俺のほうが大切にしてあげれるのに」って思うんですけど、自分のエゴなんですよね…
相手にとっての「幸せ」は好きな人を好きでいれる事で、その好きな人は自分じゃなくて…若いですよね。爽やかで苦いです。
このちょっとでもラインからはみ出してしまったら崩れてしまう微妙で繊細な関係を崩したくないけど、ちょっとした事で一気に崩れてしまう学生特有の空気というか…
男子にもそういう空気があるのかわからないですけど、若いな〜!と思って笑顔になってしまいます。
 
 
後半は大人になって再会した3人のお話で、三角関係の矢印の向きが変わります。
大人になると色々なものを覚えてしまって、関係の形も1つじゃなくなって、関係に名前をつけるのも難しくなったりして。
敢えてつけたくないって事もあったりしますが。
メインは高良と真山の関係の話なんですが、私は諏訪くんを掘り下げてた所がとても良いな〜と思いました。
見えてないところに、色々を抱えていたりするんですよね、人は…
寂しい人な諏訪くんが、自分の気持ちと向き合ってて、良かったなあと思います。
 メインカプより派生カプ、主人公より当て馬キャラ好きになってしまうので、一気に諏訪くんに感情移入している。
 
学生の頃の3人、成長してからの3人、それぞれみんな抱えるものもあったし変わってしまったこともあって、でも変わらないものもあって。
過去の自分と、過去のそれぞれと向き合って、今の自分と今のそれぞれとまた生きていかなきゃいけなくて。
あの頃は色々あったよね、楽しかったよね、って言える相手と関係を続けていけるっていうのは、貴重な事だと思います。
変わっていきながらも、今日のこの日をまた「あの頃は若かったね」って言える日が来て、言える人が隣にいるという事は、幸せな事ですね。
 
 
個人的には、真山の高良に対してのLOVEの気持ちの部分をもうちょっと読みたかったな〜と思いました…!
あんなに諏訪くん好きだったのに、高良に行くの…!?と感じてしまった…
多分私の気持ちの勉強が足りないんだと思います。
エロも濃くないので、ほんとに教科書みたいだなあと思って読んでました。
BL小説の少女漫画というか…(?)
BLライトユーザーに貸せる1冊ですね。綺麗な教科書です。
 
 
気になるシリーズがまた増えたので、早く読み倒していきたい…と気持ちだけは思ってる今日この頃。
 

「誘惑してくれ」「メロウレイン」

冬コミのおつかいを頼んでいた友人から受け取りました!感謝!

ミチ先生の新刊……最高でした。

スイッチ入っちゃう設楽さんたまらねーな!

栄も何だか丸くなったというか可愛く見えてほっこりしました。

奥くんと設楽と栄と、3人でまた会えて良かった。

冬の花火も良かった。良かったね…。

栄にとって奥くんがめちゃくちゃ大事な存在なのがとっても…なんか泣けますね…

情事もエッチでうおー!となりました

 それにしても設楽さん、かっこよすぎじゃない?

小話の詰め合わせと、無配のお話もめちゃくちゃ良かったです。

 

 

メロウレイン~ふったらどしゃぶり~

メロウレイン~ふったらどしゃぶり~

 

 こっちはようやく購入しました。

「ふったらどしゃぶり」の、小話とかペーパーとか同人誌とかまとめてくれた1冊。

後追いファンにとっては、めちゃくちゃありがたい…。

福利厚生がすごい。

 

個人的にBLは「付き合うまで」のあれこれや心情に重きを置く派なのですが、この二人は付き合ったあとも何だか気になっちゃいます。

 2人が、お互い一緒に過ごして、過ごした時間がどんどん重なって、2人の空気ができていくのが凄くいいな。

あと同人女的には表紙のニスがブチ上がるし黒背景が素敵。

シリーズ、読み返してから読めばよかったとちょっと後悔。

 

満足した2冊でした。

 

 

 

 

 

「ふさいで」

 
 
息をするようにネタバレしています。
 
 
大好きな一穂ミチ先生の新刊!
嬉しい〜〜!大好き!
エスノーシリーズのスピンオフ。
シリーズ自体も本編もスピンオフも大好きなんですが、今回も大好きでした。
 
 
BLは作品が人気になるとスピンオフが出ることが多くて、別にマイナスな意味じゃなく「あ〜スピンオフ出てしまったか〜」と思う。
展開してくれるのめちゃくちゃ嬉しい〜!けど、無駄にズルズル長引くのは好きじゃないからハラハラしちゃいます。
好きだ〜の半面、人気出たシリーズはこう…スピンオフとか色々……どんどん増えていかないといけなくて…大変だなあと思いますね…色々……。
 まわりもまわりもみーんなソレ!はBLのファンタジーとしては大好きなんですけど、たまに冷静になって笑っちゃうんだよな。

 
それはさておき、めちゃくちゃ最高な1冊だった…!
私の性癖にドンピシャだった。
本編に出てきてた設楽さんと、虹彩で出てきてた栄さんの話。
何かありそうな2人だな〜と思ってたけど、たぶんみんな思ってたけど、やっぱりめっちゃ何かあった。
エスノー本編や虹彩とはまた違った雰囲気の、重くて苦しい大人なお話でした。
 
 
栄はめちゃくちゃ性格に難があるんだけどそれをカバー出来るくらいの才能があって、先輩にもタメ口で口も悪くて、とにかく性格に難がある。
設楽さんはいつも穏やかで、難がある栄にも1枚ウワテな感じで接する事ができて、でも心の中では何考えてるのか読めないタイプ。
 
序盤の、
「(略)よくへらへら俺に構ってられんなってことだよ」
「笑ってるほうが、いろいろスムーズに運んで楽だろ?」
(略)
「相馬こそ、わざわざ自分からハードル上げる生き方して、変わってる」
「おかしくもねえのに笑えるかよ」
(略)
「思ってもないこと、言えるか」
「そう?」
(略)
「……思ってること言うほうが、遥かに難しいんだけどな」
というやり取りが全て。
 
で、言いたい事バンバン言って、他人なんかどんどん跳ね除けていくタイプの栄が唯一敵わなくて読めないのが設楽で、何事も飄々とこなせる設楽が嫉妬するくらい才能とか全部全部に惚れ込んだ存在が栄なんですけど。
 
 
「ふさいで」のタイトル通り、お互いがお互いをふさぐ…というか、補い合うというか、自分が持っていないモノを持っている存在を、気に掛けながら、知っていくというか。
あとがきでミチ先生が書いていた「Fill me in」、まさにこれ!という感じでした。
「ふさいで」が「満たして」に変わって、更に「こぼれる」物語…。
 
 
主人公や登場人物が、精神的に悩んで追い詰められたり弱ったり、肉体的に大怪我したり倒れてしまう…というのが何故か昔から大好きで、加えて受けが精神的に悩んだりするのがとても好きなんですけど、この部分において完全に性癖ドンピシャでした。
しかも、簡単には折れないタイプの栄が折れてしまうというのが、また刺さる…。
あんなに強い栄が、奥くんとの事がトラウマになってストレスで片耳が聞こえなくなっちゃうんだけど、その聞こえない片耳に設楽が言葉を囁いたのがとっても……しかも遠くへ行く前の情事後……溜め息が出るくらい美しかった。
 
 
精神的に傷ついてしまってもうテレビの仕事は辞めると言い出す栄に対して設楽さんが言った、
「お前が天才だからだ。俺の憧れと尊敬と嫉妬が全部そこにあるからだ。」
という台詞が、もう本当に好きすぎて。
「どこに行こうが、俺はずっと栄の仕事を見てるから……」って…
栄の才能に嫉妬して、愛してるからこそ、栄をテレビに縛り付けるような言葉を吐いて…ひどい男…(褒めてる)
でもこの言葉があって、栄も辞めずに、意識しながら、設楽さんを傍に感じながら、仕事を続けたわけで…
愛と憎って、裏表なんだとどこでも言うけど真理だなって思います。
でも栄も、設楽さんに対して同じ感情を持っていたんだろうな。
憧れと尊敬と嫉妬。
語彙力が無いけど、この後「ふさぐ」情事になだれ込むのが本当に最高。
 
 
後半、奥くんに対して言った、
「目の前であんなふうに裏切られて、怒るより傷ついたんだよ。しかもそれを自分で認められない性格だから、深く長く引きずった。友達だって言っただろう、あれは嘘か?俺は、お前が栄を傷つけたことを一生許さない。」
という設楽さんの台詞が、もうめちゃくちゃ〜にツボでした。
強くて他人の影響なんて全く受けない人間が、強い故に自分が傷ついてるのに気づけなくてボロボロになってしまうくらい引きずっている、のがまずツボなんですけれど。
栄が下手したら自分でも気付いてないような、認められないような傷の部分を、設楽さんは理解してて。
本は栄からの目線で書かれてるので設楽さんの目線は出てこないんですけど、あとがき代わりのSSだけ設楽さん目線で書かれていて、それが本当にいい置き方で。
才能に、全てに惚れて、他人に嫉妬して、許されたくて、愛してしまった男の、静かな願掛け…
下手したら一生縁切りになりかねない空気もあるのに底を見せない2人がふさぎあえたのは、前提として愛してしまったからだったのかな。
 
 
2回目の情事シーンがめちゃくちゃ好きです。
一旦抜いて「もっとふさがれたいか?」って聞く設楽さん、最高の最強……全部をわかってる。
俺をお前の男にしてくれ、って、最強…
栄が、意外と意地張らずにちゃんと設楽の事が好きなのを認めてるのがすごく良いです。
ページ数の割に回数は少ないんですが全然マイナスにならなくて、むしろそこが苦い感じにマッチしてて、ぎゅっとつまってます。
表現もとても美しい。
設楽さんみたいな、普段飄々としてて温厚でずーっとニコニコしてるタイプの人間が、余裕がなくなる様が、最高。
 
 
作中、時間がどんどん流れていくんだけど、でも読んでるとすごくゆっくりな波の中に居るような。
かけがえない時間とか、居なくなってしまった人とか、失ったものもそれぞれあって戻れない時間がある一方で、お互い違う場所で頑張ったり、急に転機があったり、時間が解決してくれる事もあったりとか。
時間の中で、2人が、いや3人が、おさまる所におさまっていくのが、すごく良かった。
極彩色を見る設楽と白黒を見る栄が合わさって、中和されていくような。
時間には終わりがある事を知ってる2人が、知ってて瞬間を焼き付けようとする美しさ。
 
 
シリーズとしてもイエスノーや虹彩の面々が出て来てて楽しめました。
毎回思うけど、テレビ界のお仕事小説としても普通にへぇ〜!となって面白い。
後半のオンエア本番シーンとか普通に手に汗握りました。
物語も、重くて読み応えあって話をちゃんと回収して解決…というか折り合いがついてすごく良かった。
薄すぎず厚すぎずだけど読み応えあって。
シリーズ、物語面も本としてすごく綺麗で大好き。
BL小説では珍しく、挿絵がなかったのも個人的には良かったです。
 
 
ミチ先生が書く日本語が本当に美しくて。
2人の間の見えない空気とか、関係とか、存在しないものを描写する表現が本当に好きです。
セリフがリアルな所とか、たまにふと入る本人のひとり言みたいなひと言とかも好き。
「俺はこれからひとりで、また自分をふさがなきゃ」とか。
何でこんなに美しいのかわからないけど、日本人で日本語が読めて本当に良かったなあと心から思ってしまいます。
気持ちの描写が大事なBLのジャンルだからこそまた美しいのかもなあ。
こんな表現、生まれ変わっても出てこないなあと1行読むたびに思ってしまう。
ミチ先生の本は、本を読むのが好きで、その2人の関係を文で見ることができて、本当によかったと心から思えます。
 
 
次のシリーズ新刊もとても楽しみです。