いろいろ

読んだ本の感想とか。男と男の膨大感情が好き。

「きみが好きだった」

感想が追いつかない!
漫画の感想も書きたいけどなかなか…キーボードじゃないと厳しいですね…
魚住くんシリーズ、5は手に入ったのに4が手に入らなくて生殺しをくらっています…早く読みたいよ〜…
 

 

きみが好きだった (キャラ文庫)

きみが好きだった (キャラ文庫)

 

 

 
 
軽くネタバレしてます。
 
 
きみが好きだった、書店で平置きされていて気になって手に取りました。
凪良先生はめちゃくちゃ有名ですが、実はちゃんと読んだのは初めてで…パラパラ見てて作風は知ってたんですが…
凪良先生×宝井先生ってスーパータッグすぎない?
執筆先生×挿絵先生の組み合わせが「最強」すぎてウワ〜〜最高〜〜!!ってなること結構あるんですけど、商業BL小説嗜んでない方に言っても通じない、つまりほぼ通じないので、すんごいもどかしいです。この本もそんな1冊…
単行本で刊行されたものの文庫版です。
知らずに買いましたが。
 
 
主要の人物が3人いて、3人の関係の話です。いわゆる三角関係。
次々付き合う人が変わるモテる諏訪と、諏訪とはとこ関係で主人公の高良と、1つ先輩でヤンキーとウワサの、でも優しい真山。
諏訪くんと真山が付き合ってるんですけど、高良も真山に恋心を抱くようになって。
前半は高校時代の話、後半は成長して大人になってからの話で大きく分かれています。
 
 
前半は高良が付き合ってる2人を見る形で書かれてるんですけど、思春期の若くて苦くて愚かな、この世には願っても手に入らないものがあるっていう現実を突きつけられるような…まさに青春の1ページって感じです。
高校時代の想い出……どんなに好きでも手に入らない、しかもそれは同性の男で、「俺のほうが大切にしてあげれるのに」って思うんですけど、自分のエゴなんですよね…
相手にとっての「幸せ」は好きな人を好きでいれる事で、その好きな人は自分じゃなくて…若いですよね。爽やかで苦いです。
このちょっとでもラインからはみ出してしまったら崩れてしまう微妙で繊細な関係を崩したくないけど、ちょっとした事で一気に崩れてしまう学生特有の空気というか…
男子にもそういう空気があるのかわからないですけど、若いな〜!と思って笑顔になってしまいます。
 
 
後半は大人になって再会した3人のお話で、三角関係の矢印の向きが変わります。
大人になると色々なものを覚えてしまって、関係の形も1つじゃなくなって、関係に名前をつけるのも難しくなったりして。
敢えてつけたくないって事もあったりしますが。
メインは高良と真山の関係の話なんですが、私は諏訪くんを掘り下げてた所がとても良いな〜と思いました。
見えてないところに、色々を抱えていたりするんですよね、人は…
寂しい人な諏訪くんが、自分の気持ちと向き合ってて、良かったなあと思います。
 メインカプより派生カプ、主人公より当て馬キャラ好きになってしまうので、一気に諏訪くんに感情移入している。
 
学生の頃の3人、成長してからの3人、それぞれみんな抱えるものもあったし変わってしまったこともあって、でも変わらないものもあって。
過去の自分と、過去のそれぞれと向き合って、今の自分と今のそれぞれとまた生きていかなきゃいけなくて。
あの頃は色々あったよね、楽しかったよね、って言える相手と関係を続けていけるっていうのは、貴重な事だと思います。
変わっていきながらも、今日のこの日をまた「あの頃は若かったね」って言える日が来て、言える人が隣にいるという事は、幸せな事ですね。
 
 
個人的には、真山の高良に対してのLOVEの気持ちの部分をもうちょっと読みたかったな〜と思いました…!
あんなに諏訪くん好きだったのに、高良に行くの…!?と感じてしまった…
多分私の気持ちの勉強が足りないんだと思います。
エロも濃くないので、ほんとに教科書みたいだなあと思って読んでました。
BL小説の少女漫画というか…(?)
BLライトユーザーに貸せる1冊ですね。綺麗な教科書です。
 
 
気になるシリーズがまた増えたので、早く読み倒していきたい…と気持ちだけは思ってる今日この頃。