いろいろ

読んだ本の感想とか。男と男の膨大感情が好き。

「宮廷神官物語 3」

宮廷神官物語 三 (角川文庫)

宮廷神官物語 三 (角川文庫)

 
 
読みかけて1回放置してしまって読み終わるのに時間がかかってしまった。
シリーズの3作目。
このシリーズ、ビーンズの頃から気になってたんだけど何故か今頃読んでいる。
葛西リカコ先生の表紙がとっても美麗で…解釈が合う……
中華・アジアンファンタジーと繊細な絵ってとっても親和性あって好き。
十二国記山田章博、彩雲国と由羅カイリ…(わかる…)
 
 
話がどんどん展開してきて、天青が慧眼児の力をコントロール出来るようになって来て、ひしひしと成長。
王子や鶏冠にも政治的に色んなアクションかかってきて、王宮政治ファンタジーとしても面白くなってきた…という感じ。
 
 
雨が降らなくて水不足で、民が苦しんでるんだけど、身分の高い人たちは身分が高いなりに裕福に暮らせるわけで、水も浴びれる程度には確保できるわけで。
でも一方で身分の低い人たちが暮らす街では水が飲めなくて死んでる人もいる。
でも王宮に勤めて、そういう街になんて行ったこともない人間たちが政治をしてて。
「民が苦しんでいる」って言葉では言えるし、頭では理解できるけど、実際を見ていないとどうしても現実味が無い言葉になってしまう。
かと言って、実際にそこに行ってその現実を見ようとする人間なんて居なくて。
そういう格差とか理不尽とか。
ちゃんと目で見て、受け入れる事の重さとか、それを面倒がらずに出来る人の偉大さとか。
出来ない人もいるし、他人を責める事で自分を確立させようとする人も居るし、悪になりきれない人も居れば目的の為には手段を選ばない人も居るし。
ファンタジーらしくしっかり書かれてたなあと思います。
考えました。
 
 
次巻に続く。